今日の出来事は、私の平成15年重大事件、いや、人生の中でも重大事件といえる経験でした。

 リニアモーターカーに乗ってきました。

地下鉄大江戸線に乗ったとか、そんなオチじゃないです。
超伝導磁石で浮上し500?/hで走行する、あのリニアモーターカーです。

先日より日記に書いておりました、招待客を対象にしたイベントというのは「リニア試乗会」のことなのです。
試乗会の情報を聞きつけまして、これは絶対乗るぞ!と心に誓った私は、応募しまくったのです。応募者のほかに同伴一名を同時に応募できるので、私の名前の他、家族、親戚、友人、知人、はては会社の上司まで・・・いろんな人の名前で応募しました。そしたら父親が見事当選!一緒に乗りに行ってきました。一生分の運を使い果たしたかも?

指定された受付時刻は14:10だったのですが、「せっかくの機会なんだから、乗るだけじゃなく走っているところも見なければ!」と思い、朝のうちに山梨県の実験線へ行きました。
見学センターを一通り見学し、3階の展望室から実験線を眺めていると、トラックを改造した作業車が走ってきました。これも面白いなあ。
続いて、実験線をはさんで反対側の丘の上にある展望広場へ、ここは見通しが効いて、絶好のビューポイント!ここでリニアが走ってくるのを待ちました。
走行開始を告げる放送が流れると、辺りに緊張感が漂います。トンネルの中に光が見えて、
「あっ!来た来た!」
と皆さんそれぞれ口にしたところ・・・
 グワッッッッ・・・!
ものすごいスピードで走り去っていきました。速すぎ・・・写真は見事に失敗です。

その後は場所を変えつつ、いろんな視点でリニア走行を見ながら、試乗の順番を待ちました。
一番迫力がある場所は、見学センターの駐車場でした。ここは柵のすぐそばが線路なのです。リニアが高速で通過すると、風が吹く訳でもないのに、体にブインとくる衝撃を感じるのが不思議な感覚。ますます試乗が楽しみ♪

他の参加者の方の話を聞いて見ると、皆さん何度も応募されたようです。最初の応募で当選したさろし親子は、よほど運が良いか、運を使い果たしたかのどっちかのようです。なにはともあれ、当選した事に感謝。

いよいよ受付時刻になり、いかにもイベントコンパニオン的なコスチュームの女性がいる受付へ、
リニア開発や今回の試乗の簡単な説明を聞いた後、車両へ案内されます。

ホームは廊下のような作りで、廊下から部屋へ入る感覚で、3号車「MLX01−12」の車内へ入ります。
車内は通路を挟んで両側に2列のシートが並んでいます。壁の構造、座席の作り、どれをとっても普通の鉄道車両のイメージ。唯一違うのが窓で、ガラスの内側に樹脂製のカバーがある構造。ようするに飛行機と同じ。極めて普通です。
車内のシートは、甲府向きにセットされていました。指定された席について発車を待ちます。緊張のひと時!

実験線はこんなふうになっています。

        実験センター(駅)
                ___
__________/__________
_____________________

←甲府                    東京→

試乗会の手順は、
・ホームのあるセンター側線からは甲府側にしか出入りできないので、いったん低速で甲府側の本線へ出る。
・東京側終端まで浮上走行(300?/h)
・甲府側終端まで浮上走行(500?/h)
・センター手前まで浮上走行(400?/h)一旦停止
・センター側線へ低速で進入。終了

いよいよ発車です。びっくりするほどスムーズに動き出しました。タイヤがポイントの関節を渡るゴトンゴトンという振動があって、バスかゆりかもめみたいな乗り心地、停止も滑らか。
ポイントが切り替わって、東京側終端へ向けて動き始めました。素晴らしい加速でグングンスピードを上げていきます。160?/h位でタイヤの振動が無くなって、浮上したのが分かります。浮上しても多少振動があって、いかにも乗り物的、さらに加速を続け、あっという間に300?/hに達しました。軽く新幹線の最高速度!
減速もスムーズで、今度は120?/hくらいで着地しました。

東京側の終端まで行って、500?/h走行の開始を待ちます。車内放送で、500?/hまで80秒で到達すること、センター付近の明かり区間(トンネルでない区間)を走るのは8秒ほどであること等、見所が案内されます。
緊張感がピークに達するひと時、赤ちゃんの泣き声にも親は構っていない様子。そりゃそうだよ。

ついにリニアが動き始めました。
先ほどと同様、素晴らしい加速。壁の速度計に目が集中します。速度が400?/hに近づいたところで振動が急に収まってアレッ?どうしたの?
だけど、速度計の数値はグングン上昇、風きり音もスピードを増していて、相変わらずの高加速、高速走行のほうが乗り心地が良いようです。

あっというまにセンター付近の明かり区間へ、近くの景色が確認出来ない程の高速!トンネルへ入った所で最高速度に達しました。壁の速度計は501?/hを示しています。地上最速の乗り物だあ!速度計の写真を撮るのに必死!トンネルの照明がつながって見える。
案外、振動や騒音がするけど、飛行機や新幹線に比べて快適なレベル。むしろ振動や騒音がリニアを現実的に感じさます。
最高速の感慨にふける間もなく、減速を開始。
またもやスムーズかつ急速な減速で、甲府側終端に到着。ここで冷静になってみると、心拍が上がっているに気づきました。けっこう熱くなる体験。

センターに戻るための400?/h運転は、500?/hを経験すると「こんなもんかあ」って感じ。それでも新幹線より速いのにね。

なごりおしさを感じながら試乗は終了。下車したところで、試乗会参加者の特権!ホーム端のガラス張り部分から先頭部の記念撮影。
受付をしていたリニアコスチューム?の女性から「乗車証明証」をもらって試乗会は終了しました。

いや、しかし本当に速かった。実に速かった。
でも、「夢の乗り物」から「現実の乗り物」に感覚が変わりました。貴重な体験でした。
「リニアに乗ったら、車のスピードなんて、だら臭て、やっとられんちゃあ。」
と言いながら、実験センターを後にしました。


ところで、うちの父親ですが、飛行機に乗った事が無いらしいのです。
飛行機に乗った事が無いのに、リニアには乗った・・・めづらしい人だあ。

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